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RESEARCHマリンバイオテクノロジー

有用物質生産と大量培養

2010年に形質転換法を確立して以来、細胞質や油滴、珪殻、葉緑体といった細胞小器官毎の遺伝子発現制御に成功しています。遺伝子組換え技術を用いることで高機能な株を作出することができ、バイオ燃料生産の実用化がより一層期待されます。実際に、グリセロールキナーゼ遺伝子の強発現による藻体量の増加や、NADPH 合成酵素の強発現による脂質蓄積速度の上昇により、脂質生産性の向上を実現しています。

将来的なバイオディーゼル燃料の実用化を目指し、屋外大量培養技術の確立も進めております。これまでに、冬季でも培養が可能な海洋珪藻 を組み合わせることで、年間を通じたバイオディーゼル燃料の安定的な生産を可能にしました。当研究室では現在、珪藻のオイル生産性向上に向けた更なる分子育種や培養プロセスの検討を行うほか、異なる種類の光合成微生物を用いた様々な有用物質生産を目指して研究を推進しています。